コーダーブルーム Rail700A ブレーキ交換
フロントブレーキのタッチが今一つしっくりこないので、とりあえずシューでも交換してみるかーと調べてみたところ、シューの値段+1000円で下位グレードならブレーキまるごと(もちろんシュー付きで)買えるのですね。
ということで、シマノのコンパクトVブレーキの下位グレードモデル、BR-R353に交換してみました。
SHIMANO(シマノ) BR-R353 ブラック フロント BR-R353
- 出版社/メーカー: SHIMANO(シマノ)
- メディア: スポーツ用品
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ちなみに、元々付いているブレーキは、テクトロの924ALという型番のミニVブレーキです。 右から左へポン付けで楽勝だろーと何も考えずに買ってはみたものの… 交換作業そのものについては、丁寧に解説してあるサイトがたくさんあるので割愛します。
テクトロとシマノで構造が違う
実物を見比べると、アームの支点となる部分の構造が全然違います。
シマノの方は回転軸(矢印の部分)が組み込まれていて、アームはこの軸を中心に回ります。 一方、テクトロの矢印部分は単純なスリーブでアームと一体化していて、回転軸にはなっていません。
なら、テクトロはどこを軸にアームが回転するのかというと…
写真のように、台座ボルトに通すとボルトが若干頭をだすので、このままビス留めすればこのクリアランスを保持した状態で組み付けられ、台座ボルトを軸としてアームが回転するような構造になっています。 スリーブは見た感じ真鍮っぽいので、台座ボルトとの摺動抵抗を減らすのが目的でしょう。
こういう構造になっているということは、台座ボルトもテクトロ製(テクトロ向け製品)でしょうか。 もしくは標準規格とか?
内側(リム側)の比較写真。 左がテクトロ、右がシマノです。
台座ボルトには段差がついていて、この段差に、上の写真で見える段差部分が当たって止まります。 テクトロの方のバネを固定しているパーツ、テフロンスリープを入れているのは、このパーツが前後左右フリーに動くため、位置決めピンのガタで金属同士が擦れ合うのを防ぐためでしょう。 シマノの方は回転軸が組み込みなので、特に加工はされていません。
あとは、見ての通り段差までの深さが違います。 実測でテクトロが6mm弱、シマノが4mm弱と、シマノの方が2mmほど浅いです。
換装してみた
台座ボルトはテクトロに合わせてあるので、ここにシマノの方を付けると、台座ボルトの根本から、深さの差分浮いた状態になります。
図にしてみるとこんな感じ。
台座ボルトが軸そのもののテクトロに対して、シマノの方は構造的には台座ボルトを延長したのと同等になり、強度的に不利です。 ただし、ブレーキをかけた時に台座ボルトに加わる力がどのような分布になるのかが不明なため、これをどう評価するかは難しいというか、ぶっちゃけ評価不能で投げてしまうしかないかもw もっとも、台座ボルトをよくあるM10のボルトと考えれば、多少伸びようが余裕だと思いますが。
一番スッキリするのは、段差が低い台座ボルトを調達してくることです。 もしくは軸部分が台座ボルトの根本に密着するようにスペーサーを入れる、なんてのもシマノの構造ならアリでしょうか。
感想
構造からして当たり前とはいえ、明らかにシマノの方がガタが少なくて好印象です。 テクトロは台座ボルトも含め、設計(もしくは加工)がアバウト過ぎて、メカ好きなおやぢが萌えるような点はありません。
肝心のブレーキのタッチについては、思った程の差は出なかったですねえ、残念。 下位グレードじゃなくて、もっといいヤツ付ければ違うのかしら?
なんて考えてると、気がついたら沼地に足を取られてて手遅れってことに。 パーツ単品ならお手頃価格の自転車は、数ある沼ジャンルの中でも特に危険な香りがしますw