華氏789度

バイク(オートバイ・自転車)好きなおやぢです

クロスバイクの鍵 ワイヤー錠編

自転車本体に追加する必要があるアクセサリーは色々ありますが、まずはなんといっても鍵でしょう。 最低条件として未使用時にもフレーム等に取り付けられるタイプが欲しかったので、とりあえずお手軽そうなABUSのワイヤー錠、PRIMO 590を買って見ました。

PRIMO 590 KIDS LL+URB GREEN 1pc

PRIMO 590 KIDS LL+URB GREEN 1pc

 

付属のホルダーでシートポストにスマートに収まっていい感じ。 ロック時に鍵が不要なのも、個人的にはポイント高いです。

難点はワイヤーの巻ぐせが強く、使う時はかなり力を入れて引っ張らないといけない点でしょう。 製品自体の長さは1.5mあるものの、単純なワイヤーと比較すると有効に使える長さはもっと短い印象です。 さらに長いタイプの製品もあるので、地球ロックを考えるのなら、そちらにした方が使い勝手がいいと思います。
あと、ロックした時の節度というか、ロックしました!感が希薄なのも要注意です。 ロックしたつもりがロックできていなかったりするので。 そのせいで、走行中に落として行方不明になりましたw こんなもの落として気がつかないのもアレだけど。

PB差替式ドライバーハンドル 8215A/8215A ESD

ドライバーと六角レンチが人気のスイスブランドPB、215シリーズ差替ブレード用のグリップです。 材質は "柔らかく皮膚にやさしいSantoprene製(by PB)" のスイスグリップというタイプで、絶妙の握り心地がグッド。

このレギュラーモデルの他に、ESDタイプもあります(黄色い方)。

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ESDとは、

ESD、静電放電
PB SWISS TOOLS の ESD ドライバー:静電気の帯電または放電が危険または損傷をもたらす可能性のある作業現場全般に適しています。PB SWISS TOOLSのESDツールグリップは静電気の安全な放電を保証します。散逸プラスティックの表面抵抗は、1MΩ ~1GΩ (106~109オーム) です。(公式サイトより)

 ということで、弱電分野向けの製品かな。 同社では他のシリーズでも、幅広く採用されています。

ESDモデルは作りが違う

下の写真はレギュラーモデルとESDモデルの差し込み口の比較です。

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わかりにくいですが、差し込み口の形状が異なります。 これのせいかどうかは謎ながら、ESDモデルの方は軸に対して回転方向&横方向のガタが大きめなのが気になりますね。 ちなみに、ESD対策でこうなっているのか、単なるロットによる違いなのかは不明です。

使っていても若干気になるので、ブレードの方にアルミのテープを巻いて対策してみました。

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写真は1/4ビットホルダーブレードで、上が対策済みの215M-140、下が215M-180。 安直な策ながら、これでバッチリです。 唯一にして最大の難点は、アルミテープを巻くとレギュラーモデルの方には刺さらないという点かなー。 こればっかりはしょうがないので、うちでは1/4ビットホルダー専用になっています。

クロスバイクにバックミラー

普段オートバイの方のバイクにも乗っているせいか、バックミラーがないクロスバイクは、そこそこ交通量のある市街地では、えも言われぬ不安感がつきまといます。 後方から何が来ているのか、振り返らないとわからない状態って、けっこう怖いと思いませんか? 自転車だと車線の右側(もしくは複数車線の右寄り車線)に移動したりはしないので、世間では「左端をキープしてるから後方から来る皆さんよろしく!」ってノリなのかな。 実際のところ、後をチラチラ見ながら走ってる人はほとんど見かけないし。 後を振り返るのは、駐車車両をパスする時くらいな印象です。
よくよく考えると(考えなくても)、自転車で天下の公道を走っている時って、一歩間違えたら命にかかわる状況下に置かれている訳で、とても世間の皆さんに任せっぱなしにする気はおきません。 少なくとも、すぐ後に迫っているクルマが、どれくらいのサイズで車線内のどこを走っているのかくらいは常に把握しておきたいところ。

バックミラーを付けてみる

ということで、うちのRail700Aにバックミラーを付けてみました。 しょっちゅう後を振り返ってて、前方不注意とか、本末転倒ですからねw
調べてみると定番の商品もあるようですが、装着時の見え方とかイメージがわかないので、とりあえず手始めにお手頃価格な、タナックスの商品を選択。

 

 

バーエンドにベースとなるパーツを装着して、ミラーがついた架台でそれを挟むような作りになっています。 これでバーエンドを軸としての回転方向と、内向き外向きの調整が可能です。 水平の傾きが修正できないカメラの雲台みたいな感じでしょうか(こんな雲台があったら役に立たないけどw)。 実際に使ってみると、調整はこの2方向だけで十分でした。 ちなみにパッケージにはハンドルバーをクリップして装着するパーツも付属していますが、フラットバーハンドルの場合はバーエンドが良いと思います。

装着は要加工

Rail700Aのハンドルはクランプ部分周辺だけが太いタイプで、バーエンドの内径は約16mm。 一方、この商品の対応内径は18mm~20mmということで思いっきり範囲外なんだけど、まあ、どうにかなるだろーと。
バーエンドに装着するパーツはこんな作りになっています。

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ネジを締めると円錐形の金属パーツがくさびの要領でプラスティックのフラップ部分を広げてハンドルの内壁に押し付ける、というシンプルな構造です。 このくさびパーツの最も太い部分は実測で17.5mmでしたが、かなり柔らかい材質なので、普通のヤスリがあれば1.5mm削るのは楽勝です。
プラスティックのフラップ部分も16mmに押し込むにはギリギリの外径なので、少しでもくさびパーツがフラップ部分にかかっている(=広がっている)と入りません。 長いネジを用意してくさびパーツを一旦遠くに追いやるか、フラップ部分をニッパー等で切って短くするかの二択ですが、安直に後者を選びました。

使ってみた

第一印象は「小さっ!」 サイズからして当たり前ですけどw あと、オートバイのようにハンドル上部にあるケースと比較すると、視線の移動量が多めなのは気になります。 んで、肝心の見え方はこんな感じ。

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写る範囲が狭いのですぐ後くらいしかわかりませんが、これでもあるとないとでは雲泥の差ですね。 バックミラーの常として死角はあるし、さすがにこれだけで後方確認OK!とはいかないとしても、当初の目的にはそこそこ使える印象です。 定番の商品はこれよりサイズが大きいので、さらに使えそうな予感。 そのうち替えてみようかなーというか、絶対替える…はず。

シグネット 22049 ミニラチェセット

ギアレンチで有名なシグネットSIGNET)の、携帯向けの製品です。 工具大好きな人ならポチらずにはいられない、キュートな一品。 カラーはグリーン以外にオレンジとパープルがあります。


ビットはスタンダードな1/4インチHEX規格で、プラスビットが#1・#2・#3、マイナスビットが4mm・6mm、六角ビットが4mm・5mm・6mmという構成です。 一応海外モノなのにトルクス(へクスローブ)ビットが含まれないのは珍しいかもしれません。

ミニを謳うだけはあって、ラチェットハンドルがめちゃ小振り(実測29g)! 持ち手部分も極細なので、これでプラスビットの#3とか、ジョークとしか思えないですねw 六角ビットの6mmも、けっこう無理があるような。 ハンドルのお尻部分にもビットをセットできるのは、気がきいています。 

ちなみに、サイズはこんな感じ。

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左から5mm六角レンチ単品(エイト製)、ミニラチェットハンドル、1/4インチ角ショートラチェットハンドル(KTC製)+HEXアダプター(Ko-ken製)+六角ビット5mm(PB製)。 長さは単品の六角レンチと同じくらいあるので、それなりには使えますが、強めにトルクをかけるとラチェット部分が壊れる危険性も。

製品セット全体の重量は実測112gで、似たような価格帯の携帯ツールと比較しても軽い方ではないでしょうか。

あと、ビットが標準規格というところがミソです。 プラスビット#1・#3、マイナスビット6mmあたりを外して六角ビット2.5mと3mmに入れ替えればいい感じのセットに。 シグネットのビットなら1個150円くらいでリーズナブルだし。 この手のビットはPB C6シリーズがオススメなんだけど、1個500円くらいするのがネックですね。

当たり前ながら、標準規格ゆえ、市販のHEXビットドライバー(ビットハンドル)がどれでも使えます。 力を入れやすくて手に馴染むものを一つ買っておけば、自宅での本格的な整備にも対応できるところも何気にポイント高いと思います。

追記

家にあったアネックスのコンパクト・ビットラチェットNo.526とラチェットのギア部分は同じですね。 どこかのOEM? グリップが太い分、アネックスの方が力を入れやすいですが、重量は実測40gあります。

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コーダーブルーム Rail700A ブレーキ交換

フロントブレーキのタッチが今一つしっくりこないので、とりあえずシューでも交換してみるかーと調べてみたところ、シューの値段+1000円で下位グレードならブレーキまるごと(もちろんシュー付きで)買えるのですね。

ということで、シマノのコンパクトVブレーキの下位グレードモデル、BR-R353に交換してみました。


ちなみに、元々付いているブレーキは、テクトロの924ALという型番のミニVブレーキです。 右から左へポン付けで楽勝だろーと何も考えずに買ってはみたものの… 交換作業そのものについては、丁寧に解説してあるサイトがたくさんあるので割愛します。

テクトロとシマノで構造が違う

実物を見比べると、アームの支点となる部分の構造が全然違います。

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シマノの方は回転軸(矢印の部分)が組み込まれていて、アームはこの軸を中心に回ります。 一方、テクトロの矢印部分は単純なスリーブでアームと一体化していて、回転軸にはなっていません。 

なら、テクトロはどこを軸にアームが回転するのかというと…

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写真のように、台座ボルトに通すとボルトが若干頭をだすので、このままビス留めすればこのクリアランスを保持した状態で組み付けられ、台座ボルトを軸としてアームが回転するような構造になっています。 スリーブは見た感じ真鍮っぽいので、台座ボルトとの摺動抵抗を減らすのが目的でしょう。

こういう構造になっているということは、台座ボルトもテクトロ製(テクトロ向け製品)でしょうか。 もしくは標準規格とか?

内側(リム側)の比較写真。 左がテクトロ、右がシマノです。

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台座ボルトには段差がついていて、この段差に、上の写真で見える段差部分が当たって止まります。 テクトロの方のバネを固定しているパーツ、テフロンスリープを入れているのは、このパーツが前後左右フリーに動くため、位置決めピンのガタで金属同士が擦れ合うのを防ぐためでしょう。 シマノの方は回転軸が組み込みなので、特に加工はされていません。
あとは、見ての通り段差までの深さが違います。 実測でテクトロが6mm弱、シマノが4mm弱と、シマノの方が2mmほど浅いです。 

換装してみた

台座ボルトはテクトロに合わせてあるので、ここにシマノの方を付けると、台座ボルトの根本から、深さの差分浮いた状態になります。

図にしてみるとこんな感じ。

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台座ボルトが軸そのもののテクトロに対して、シマノの方は構造的には台座ボルトを延長したのと同等になり、強度的に不利です。 ただし、ブレーキをかけた時に台座ボルトに加わる力がどのような分布になるのかが不明なため、これをどう評価するかは難しいというか、ぶっちゃけ評価不能で投げてしまうしかないかもw もっとも、台座ボルトをよくあるM10のボルトと考えれば、多少伸びようが余裕だと思いますが。
一番スッキリするのは、段差が低い台座ボルトを調達してくることです。 もしくは軸部分が台座ボルトの根本に密着するようにスペーサーを入れる、なんてのもシマノの構造ならアリでしょうか。

感想

構造からして当たり前とはいえ、明らかにシマノの方がガタが少なくて好印象です。 テクトロは台座ボルトも含め、設計(もしくは加工)がアバウト過ぎて、メカ好きなおやぢが萌えるような点はありません。

肝心のブレーキのタッチについては、思った程の差は出なかったですねえ、残念。 下位グレードじゃなくて、もっといいヤツ付ければ違うのかしら?

なんて考えてると、気がついたら沼地に足を取られてて手遅れってことに。 パーツ単品ならお手頃価格の自転車は、数ある沼ジャンルの中でも特に危険な香りがしますw